取組好事例

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2026.09.18

社会福祉法人名古屋ライトハウス

シルバー 医療、福祉 名古屋市 301名以上

「現場の声」から生まれる特別休暇制度

1946年の設立以来、名古屋市内を中心に障害児・者や高齢者への福祉サービスを提供しています。
職員とその家族の心身の健康は「地域と共に成長・発展する福祉の推進力」であり、必要不可欠な資産であると考え、2018年から健康経営に取り組んでいます。

6期連続で「健康経営優良法人」に認定されたほか、「愛知県休み方改革マイスター企業」をはじめ「愛知県ファミリー・フレンドリー企業」「あいち女性輝きカンパニー」など、働きやすさに関する数々の公的認定を取得しています。

有給休暇取得促進実施内容

有給休暇の取得状況

平均年次有給休暇
取得率

85.3%

※認定年度の
前年度における取得率

有給休暇の取得状況

  • ボランティア休暇で、職員の自発的な社会貢献活動を後押し
  • 不妊治療のための休暇で、キャリアとライフプランの両立を可能に
  • 子の看護休暇、育児時短勤務など、仕事と家庭の両立をサポート

認定企業に申請した背景と、取得後の効果を教えてください。

デジタル化で心理的ハードルを解消。気兼ねなく休める職場へ

2018年から健康経営に取り組み、2019年には「愛知県ファミリー・フレンドリー企業」への登録や「愛知県内一斉ノー残業デー」への参加など、ワーク・ライフ・バランスの推進に注力してきました。2018年当初は、夜勤や宿直を伴う業務特性からシフト調整が難しく、突発的な人員不足への対応が優先され、職員が有給休暇の申請をためらいがちであることが課題となっていました。

そこで、休暇取得促進に向け、ボランティア休暇などの特別休暇の新設、AI顔認証の勤怠管理ツールの導入、管理職の率先した休暇取得など、多角的な施策を展開しました。その結果、平均年次有給休暇取得率85.3%を達成し、今回の「愛知県休み方改革マイスター企業」シルバー認定へと繋がりました。

ツールの活用によりオンラインでの有休申請を可能にしたことで、業務の効率化につながると共に、「紙で上司に提出する」という心理的ハードルが下がり、職員全体に安心感が広がりました。また、希望休を尊重し合うことでチーム内のコミュニケーションや協調性も向上。2026年4月より年間休日を111日から115日に増やしたことを受け、現在は特別休暇の内容についても見直しを進めています。こうした取組により、職員一人ひとりが有給休暇を日常的に取得できる風土も醸成されてきたと感じています。

有給休暇取得促進に関する取組について教えてください。

職員の想いに応えたい—被災地支援から生まれた「ボランティア休暇」

2024年1月1日に発生した能登半島地震で、数名の職員が有給休暇を取得し災害ボランティアに赴きました。これをきっかけに「社会福祉法人としてできることはないか」と新設したのが、年4日間の「ボランティア休暇」制度です。

災害支援に限らず、地域の美化活動や町内会・子ども会の活動、献血、2026年はアジア・アジアパラ競技大会の運営サポートなど幅広く活用できるのが特徴です。その使いやすさから、利用者の数は年々増加しています。

専門医療機関と提携し、治療前から支える不妊治療

ここ最近、不妊治療を理由に退職や休職を余儀なくされる女性職員が続いたことから、仕事と治療を両立できる体制の整備を急務と捉え、年5日間の「不妊治療のための休暇」を新設しました。

さらに、ART(生殖補助医療)クリニックとの提携により、プレコンセプションケア(将来の妊娠・出産を見据えた健康管理と人生設計への取組)を導入。不妊治療に関する専門的な相談や、卵巣予備能を測定する「AMH検査」を無料で受けられる環境を整えました。これにより、本格的な治療に入る前の段階から制度を活用する職員が増えています。

国の動きを待つことなく、先んじて職員の働きやすさを追求

仕事と子育ての両立支援にも注力しており、2025年度には「子の看護休暇」が27件利用されたほか、男性職員のための「配偶者出産休暇」も整備しています。
また、1999年に「育児時短勤務」を制定した時点で、当時の法定(3歳未満)を上回る「小学校就学前まで」を適用していました。2025年に国の制度が「小学3年生まで」へと拡充されましたが、当法人では約10年前から同基準を適用しています。こうした長年の積み重ねから、職場の理解も深く、対象となる女性職員の利用率は100%を誇っています。

今後の課題を教えてください。

当法人では全8拠点・43事業と幅広い事業を展開しているため、デジタル化を一律に進めるのは容易ではありません。そのため、今後は業務効率化や職員の負担軽減といったデジタル化のメリットを全拠点で共有し、より働きやすい環境づくりを進めていきたいと考えています。

また、不妊治療や子育てとの両立支援制度は整備できてきましたが、職員のボリュームゾーンが40~50代を迎えるにあたり、今後は「自身の病気」や「家族の介護」との両立支援にも力を入れていきたいと考えています。誰もが安心して働き続けられる環境づくりに向けて、職員のライフステージに合わせた柔軟なサポート体制を構築していきます。

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職員に寄り添う制度づくりが、法人への信頼に繋がる

新設した「ボランティア休暇」は、採用説明会などでも
学生さんから高い関心を持って受け止められています。また、採用活動をサポートしてくださる代理店の担当者様からも「素晴らしい取組ですね。自社でも導入を提案してみます」とお褒めの言葉をいただきました。

こうしたボランティア休暇や不妊治療のための休暇は、すべて「職員の声」を起点に設計したものです。
これらの休暇を有効に活用してもらうには、休暇を取りやすい職場にすることが不可欠です。
「なぜ休暇が取りづらいのか」を職員の立場から考え、
トップダウンではなく、現場の困りごとや想いに寄り添って職場の環境を見直したり、
制度をカタチにしたりしていくプロセスこそが、職員の「法人への信頼感」に繋がると考えます。

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